PLになると、「PMPかプロジェクトマネージャ試験(以下、PM試験)を取っておいた方がいい?」と考える人は多いと思います。筆者(SIerでPL3年目)も、周りで取る人が増えてきて気になっている一人です。
この記事では、2026年時点の公式情報をもとに、2つの資格の違いと「どちらを選ぶべきか」の判断基準を整理します。
結論:社内評価ならPM試験、社外・外資・グローバルならPMP
- PM試験:国内SIerや官公庁系の案件で評価されやすい。受験資格なしで、費用も安い
- PMP:国際資格。外資系・グローバル案件・転職市場でアピールしやすい。ただし受験資格と費用のハードルが高い
2つの資格の比較
| 項目 | プロジェクトマネージャ試験 | PMP |
|---|---|---|
| 運営 | IPA(情報処理推進機構)/国家試験 | PMI(米国)/国際資格 |
| 受験資格 | なし | PM実務経験(大卒で36か月以上)+35時間の公式研修 |
| 試験形式 | 多肢選択+記述+論述(2026年度からCBT方式) | 多肢選択(CBT) |
| 費用の目安 | 受験手数料のみ(数千円台) | 受験料+研修費などで合計15万円前後になることも |
| 更新 | 不要(一度取れば有効) | 3年ごとに更新(継続学習が必要) |
| 評価されやすい場面 | 国内SIer、官公庁系案件、社内昇格 | 外資系、グローバル案件、転職市場 |
※費用・制度は変更されることがあります。申込前に必ず公式サイトをご確認ください。
プロジェクトマネージャ試験のポイント(2026年)
- 試験は4つの区分で構成(多肢選択2つ、記述式、論述式)。最後の論述では、自分のプロジェクト経験をもとに論文を書きます
- 2026年度からCBT方式に移行し、春・秋の固定日ではなく一定期間内の複数日で実施される形に変わります
- 試験名称も午前・午後から「科目A・科目B」に変わる予定です
- IPAは2027年から新しい試験制度に移行する方針を示しています
論述試験は「実際にプロジェクトで何を考えて、どう動いたか」を書く試験なので、PL経験がそのまま武器になります。逆に言うと、現場経験が浅いうちは書くネタが足りず苦戦しがちです。
PMPのポイント(2026年)
- 受験資格として、4年制大卒で36か月以上のプロジェクトマネジメント経験と35時間の公式研修が必要
- 受験料はPMI会員405ドル。非会員は2026年8月から675ドルに値上げされており、多くの人は会員になって受験しています
- 申請書類(経験の記述)は英語で作成が必要
- 2026年7月から新しい試験内容(新ECO)に切り替わっています
PMPは「PMBOK」という国際標準の考え方をベースにしているので、アジャイルや海外流のマネジメントの共通言語を身につけられるのが大きなメリットです。
PLはどちらを選ぶべき?判断フローチャート
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 今の会社で昇格・評価を上げたい(国内SIer) | PM試験 |
| 費用をかけずに、まず1つ取りたい | PM試験 |
| PM経験が3年未満 | PM試験(PMPは受験資格を満たさない可能性) |
| 外資系・グローバル企業への転職を考えている | PMP |
| フリーランスPMとして単価を上げたい | PMP(案件票で「PMP保有」が評価されることがある) |
| 両方狙いたい | PM試験 → PMPの順(PM試験の勉強がPMPの土台になる) |
資格より大事なこと
正直なところ、現場で評価されるのは資格そのものより「実際に案件を回した経験」です。筆者がPLとして一番苦労した顧客・ユーザー調整は、資格の勉強だけでは身につきません。
ただ、資格は自分の経験を体系的に説明できるようになるという点で大きな価値があります。転職やフリーランスの面談で「なぜその判断をしたのか」をPMBOKやPM試験の言葉で説明できると、経験の伝わり方がまったく違います。
まとめ
- 国内SIerでの評価・コスト重視ならPM試験
- 外資・転職・フリーランス単価アップを見据えるならPMP
- PM試験は2026年度からCBT化。最新の日程はIPA公式で確認を
参考:IPA プロジェクトマネージャ試験 / IPA 高度試験のCBT方式での実施について / PMI日本支部 よくあるご質問
執筆:平凡PL(SIer勤務・エンジニア歴10年/PL歴3年)
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